【レトロ】The Calculator 1世紀以上前のダイヤル式加算機
今回は、古い加算機を紹介します。黒い木製の台座に、7つのダイヤルがずらっと並んだ計算機です。
1世紀以上前の製品を手に入れることができたのが、まずうれしい。電卓よりずっと前の道具で、今もこうして数字を動かせるというのがいいですね。

基本情報
| 商品名 | The Calculator |
|---|---|
| サイズ(mm) | 305x85x55 (LxWxH、台座込み) |
| 材質 | 金属、木材 |
| 計算桁数 | 7桁 |
| 製造年 | 1915〜1922年ごろ (個体の製造年は不明) |
| 製造国 | アメリカ |
| 価格(当時) | 12.50ドル (1920年の広告) |
| 電源 | 不要 |
超絶アバウト解説
色々調べた情報とか実機を見て分かったことをゆるーく解説します。 一応、下調べはしているつもりですが間違ってたらごめんなさい。。
本体中央にはメーカー名と、アメリカのミシガン州グランドラピッズの地名が書かれています。
機種の照合には、実機を紹介しているJaap’s Mechanical Calculators PageのThe Calculatorを参考にしました。掲載された楕円形の本体、木製台座、7つのダイヤルという特徴が手元のものと一致するため、この記事ではThe Calculatorとして紹介します。
同ページでは1915〜1922年の製品として紹介されています。ただし、これは機種の年代で、手元の個体の製造年まで特定できたわけではありません。
スミソニアン博物館にも所蔵されている
スミソニアンの国立アメリカ歴史博物館にも、The Calculatorの所蔵記録があります。同館の個体は製造年が1920年と登録されています。黒く塗られた7輪の加算機で、円盤の大きな穴から答えを読むという説明も、手元のものと共通しています。
同じ記録には、1920年7月の『Popular Science Monthly』に掲載された広告で、価格が12.50ドルだったことも記載されています。これは当時の広告価格です。
さらに、同館にはCalculator Corporationの操作説明リーフレットも所蔵されており、こちらは1917年ごろの資料とされています。手元の個体が何年製かは分かりませんが、100年以上前に使われていた道具だということが、当時の資料からも伝わってきます。
ダイヤルを回して数字を入れる
数字キーはなく、各桁に0〜9の目盛りと、穴の開いた円盤があります。入力したい数字の位置に棒を差し、時計回りにストッパーまで回すことで、その桁に数字を足します。操作方法は実機の解説と実演も参考にしています。
台座の下側には、右からUNITS、TENS、HUNDREDSと桁の名前が書かれています。右端が一の位、その隣が十の位。一番左はMILLIONSなので、百万の位まであります。

たとえば123を入れたいなら、百の位で1、十の位で2、一の位で3をそれぞれ入力します。123という数字をひとつのダイヤルで入れるのではなく、桁ごとに分けて足していくわけです。0の桁は動かす必要がありません。
まずは右端のダイヤルを動かしたところ。棒を差して回す動きが分かります。純正のスタイラスがないのでプラスドライバーで回します。
繰り上がりは自動、桁下がりは自動ではない
この加算機は、足し算の繰り上がりを自動で処理してくれます。一の位で9を超えると、隣の十の位も動きます。桁が変わるたびに自分で隣を操作する必要はありません。
右端の桁に続けて数字を足しているところ。繰り上がって、左隣の桁の数字も変わります。
ただし、繰り上がりができるからといって、桁下がりも自動でできるわけではありません。 逆向きに回しても、引き算に必要な桁下がりまでは処理してくれません。
たとえば10から1を引く場合、一の位を0から9へ戻すだけでは、十の位の1が残ってしまいます。足し算を逆向きにすれば、そのまま引き算になるというわけではないんですね。この片方向だけの繰り上がり機構は、The Calculatorの実機解説でも説明されています。
本体と木製台座
本体は台座から取り外せます。外した状態がこちら。横長の楕円形の本体が、台座のくぼみに収まっていたのが分かります。なんか本体裏の接着剤みたいなのがにじんでますが、できる限り掃除しました。

台座の側面には小さな穴もあります。同型機の紹介によると、これは操作用の棒を収納するための穴とのこと。スタイラスはついてきませんでした。

こういう昔の仕組みを手元で動かせるのはうれしいですね。

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